#1 天使ソナタ #2 戀鳥歌

サラ・ケイン幻の戯曲「Viva Death」にインスパイアされた10人の女性によるダンス作品シリーズ。

「#1 天使ソナタ」(JCDN主催「踊りに行くぜ!!」Ⅱ Aプログラム)

作・演出 川口智子

振付・出演 辻田暁

音楽・出演 鈴木光介


   “It’s talking without your voice.”

   (「声を出さないで喋るってことよ。」(近藤弘幸・訳))


演出家として初めて“出会った”劇作家、サラ・ケインの戯曲『洗い清められ

』(“Cleansed”)の中の一節。主人公グレイスが、読み書きのできない少年ロビンに「こ

とば」を教える場面。

ダンスを踊るのは生身の肉体だけではない。この戯曲は、それまでに見たどんなカラダよ

りも強烈に踊っていた。淀みなく、風が通りぬけるように、奏でられた言葉。しかしサラ

・ケインの“書く身体”はどうやっても余っていて、紙面の空白をも埋めることはなく、今

でも戯曲の背後に息づき、痙攣のようなダンスを踊っている。

沈黙。それが、ひとつのテキスト。無限の音楽。

声を出さないで喋る。それは、ことばを綴ること。大地を踏む踊りのこと。



「#2 戀鳥歌-LUEN NIU GOHー」

(JCDN主催 国際ダンス・イン・レジデンス・エクスチェンジ・プロジェクト エクスチェンジ・プログラム)

作・演出:川口智子

出演:鵜沢光、黃靜婷、王侯偉


風は、西から東へ、北から南へ吹いている。

真上にきた月は、その輝きを増し、

流れる雲に消えては、またその姿を見せる、大きな目。

二羽の蝙蝠がことばを運ぶ。

さあ、あなたの歌を聞かせて。


滞在制作期間:2016年12月20日―2017年1月5日

作品発表:2017年1月4日 CCDCスタジオ

レジデンス施設:City Contemporary Dance Company(CCDC)/Dance Centre

「#1 天使ソナタ」川口 智子 踊りに行くぜ!! Ⅱ [セカンド] vol.5

1×1×1 演出家・川口智子×ダンサー・辻田暁×音楽家・鈴木光介 0×0×0 不在のテキスト×消える肉体×記憶の音楽 VIVA DEATH!! ひとつめの悲劇が終わり、次の世代の悲劇の幕が上がる。 犠牲者は、死刑執行人の仮面を渡される。 その仮面の目の穴は、死の穴によく似ている。 天使は、復活の天使ではなく「破局の証人」の顔をしている。 愛を希求していたはずの私の手が、殺人者の手に変わる。 遺された沈黙の息づかい 死を死ねなかった子どもたちの踊り ここではないどこかへとつながる音楽 三つの死が舞台へ集まり、そして消えていく作 ・演出:川口智子 振付・出演:辻田暁 音楽・出演:鈴木光介1983年生まれ。演出家。サラ・ケイン『洗い清められ』(“Cleansed”)の連続上演「クレンズド・プロジェクト」(2010年~)を企画・演出。ソロ活動として、不定期に「ひとりdeサラ・ケイン祭」を開催。2013年より、香港のドキュメンタリー映像作家・卓翔と協働して、アジアの若手アーティストの交流企画「絶対飛行機/Absolute Airplane」を開始。アジアにおける移動式アート・スポットを目論む。コンテンポラリスト。1985年生まれ。滋賀県出身。2004年からコンテンポラリーダンサーとして活動を開始。2011年より21世紀ゲバゲバ舞踊団所属。自身のソロ作品製作のほかに、多数のダンス・演劇作品に出演、振付も手がける。主な出演作品に『解けましょう』(21世紀ゲバゲバ舞踊団)、『旅とあいつとお姫さま』(座・高円寺)、『VIVA DEATH』(クレンズド・プロジェクト)など。1979年生まれ。茨城県出身。2000年よりパフォーマンスカンパニー「時々自

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