『エンデの遺言』を読む
さあ、ミヒャエル・エンデと共に、お金の話をいたしましょう。
応接間。テーブルの上にモノポリーのセット。近くに一本のカセットテープ。
すべては、ドイツの作家ミヒャエル・エンデが心を込めて語った肉声を録音した一本のテープから始まりました。テープは数年にわたり取材を続けてきたNHKの河邑厚徳ディレクターに、エンデが新しい企画のアイディアを話したものでした。
(エンデ)「よろしいですか……」
話が核心にふれてくると、エンデは決まって、真っ直ぐ相手の目を見ながら身を乗り出します。亡くなる1年半前の、そのときもそうでした。(エンデ)「どう考えてもおかしいのは資本主義体制下の金融システムではないでしょうか。人間が生きていくことのすべて、つまり個人の価値観から世界像まで、経済活動と結びつかないものはありません。問題の根源はお金にあるのです」
【上演記録】
芸小ステージクリエイションⅣ おとなの劇場
「『エンデの遺言』を読む」
(河邑厚徳+グループ現代『エンデの遺言――根源からお金を問うこと』より)
2022年11月12日(土) くにたち市民芸術小ホール・スタジオ
構成・演出 川口智子
出演 武谷公雄、滝本直子
映像 北川未来
トークゲスト ヴィヴィアン佐藤
主催 公益財団法人くにたち文化・スポーツ振興財団
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