「劇場留学~お芝居をつくる7日間~」

小田原三の丸ホールの夏休み企画! 地元の小学生、小田原で日本語を勉強中の在住外国人の方々と一緒に、7日間でお芝居をつくる旅に出ました🚢

今回の7日間のコンセプトはずばり「劇場をつくる」。

留学生メンバーはみんな1人1劇場をつくってもらいます。

この劇場の構造を考えるまでのリサーチ期間もとても優雅でした。そのあたりのリサーチ「しらべの旅」の記録は三の丸ホールのブログにまとめてありますので、是非読んでくださいね。

この劇場はサイコロのように出る面によって語る内容がきまっているというもの。あ、ちょっと懐かしい感じがしたかたはきっと小堺一機さんが司会をされていた「ライオンのごきげんよう」をご覧になっていた方々ではないでしょうか?

そんなわけで、上の写真は「虫のヒミツ」の面。これも、しらべの旅で出会った庚申講の「三尸の虫」にヒントを得ています。夜になると人間の身体から出てきて、その人間の悪いところ(妬む気持ちとか、悪行とか)を閻魔様に報告にいきます。劇場留学の「虫のヒミツ」では、おとなりの虫さんのお家をたずねていって、人間の悪行を聞いてもらうわけです。そのヒミツリレーは北川未来監督の1ショット映画になって劇場留学の公演本編で公開。1日1映画、1ショット、1テイク。なんか、とてもいい集中の時間でよかった。

劇場と映画の新しい関係もまた作れたような気がします。

その他にも「不用品を売る」口上とか、街中の挨拶の場面とか、MY BOX THEATREをつかいながら留学生たちがお話をかたっていきます。この劇場の構造を一緒に考えてくれたのが、大道芸人・せせらぎさん。昨年豊橋の高校生とつくる演劇から再びのタッグです。今回は、大道芸人として、パフォーマーとして、そして最後は小道具職人として(←やっぱり!)大活躍。シアターをつくる構造ができるまでの長い周り道の道中を一緒に楽しんでくれて助かります。

お写真に一緒に撮ったのは、小田原の福祉施設アール・ド・ヴィーヴルの作家・奥津さん(右から2番目)と、理事長の萩原さん(一番右)。今回、小田原の劇場スタッフ森田さんや広報の飯田さんと「三の丸ホールの夏休み」の広報デザインについてご相談していたときに、アール・ド・ヴィーヴルさんについて教えてもらい、いろいろと絵を拝見している中で私がすっかり奥津さんのファンに。しらべの旅の間には奥津さんが制作しているところにもお邪魔させていただきました。奥津さんは劇場留学の本番を見に来てくださいました。また一緒にコラボレーションしたいです~!

7日間劇場でWS~本番まで仕上げるというのは、今回初挑戦でした。かつて、座・高円寺のスタッフをやっていたころに、「みんなの作業場・リトル高円寺」に関わっていましたが、2021年の「まちクラ」(北九州未来創造芸術祭)や、2022年からの「ほころびオーケストラ」の活動を経て、やっと「リトル高円寺」の”演劇版”が作れたな、というそういう感じでです。最終日の”世界初演”には留学生のご家族やご友人がたくさんかけつけてくれて、とても素敵な劇場が立ちあがりました。

今回ガイドとして照明家の横原由祐さんにも参加してもらいましたが、技術スタッフの方々と一緒にWSをデザインするというのも長年の課題のひとつでした。劇場を丸ごと遊ぶ、それが演劇人にしかできないことのように思います。

それからゲストで来てくれた音楽家の鈴木光介さん。これまた1日で歌をつくるということで、無謀なのでは?という感じもありましたけれども、子どもたちがちゃんと自分たちの手で3曲も(喧嘩しながら!)つくって、本当に素敵なことです。大人がやっちゃうんじゃなくて、喧嘩してでも子どもたちを見守る。その時間をつくれていることがこの「劇場留学」のテーマであったように思います。

そして小田原三の丸ホールのスタッフさんたち! 本当にお疲れさまでした。

留学生の日々の様子や、ガイドたちのお互いのインタビューなど、すべて小田原三の丸ホールのウェブサイトで動画・レポートが公開されていますので、是非、見てみてくださいね! 私たちガイドの打ち合わせの様子がスペースでも公開されています◎

ワークショップがこのように詳細に記録されることは珍しいことだと思います。今後の糧になりますように。そして、このような活動がいろいろな劇場でいろいろな形でこれからも実施されるといいなぁと思っています。

小田原三の丸ホールのブログはこちら


そして最後に↓

私たちの元気の源「スズアコーヒー」さんをご紹介。

小田原三の丸ホールから徒歩1分?くらいのところにある珈琲焙煎専門のスズアコーヒーさん。最近ではスタンドが出来て、コーヒーをテイクアウトすることができます。このコーヒーがとても美味しくて! 毎朝スズアコーヒーさんに寄ってから劇場入りするのが日課でありました。鈴木さん、ありがとうございました! また小田原に行った際には、寄せさせていただきます♥

「海の近く」という小田原のフリーマガジンに「アーティスト飯」として「スズアコーヒー」さんのご紹介もさせていただきましたよ。最新号ではなくなっていますが、機会があればお手にとってみてください!

では、また小田原に行く機会を楽しみにしながら・・・!

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